2021年11月7日日曜日

化学のワンポイント授業:濃硫酸の性質

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 皆さんこんにちは!アシスタントアドバイザーの服部です。


 硫酸といえば、どのようなイメージがあるでしょうか?おそらく、強酸性で金属を溶かすというイメージを持っている人が多いと思います。しかし、硫酸は濃度によって性質の変わる物質です。希硫酸は前述のとおり強酸性で鉄などの金属を溶かします。しかし、濃硫酸はどうでしょうか?本日はそのような濃硫酸の性質を説明していきます!

 

①濃硫酸は…?

濃硫酸は弱酸です!濃硫酸はその名の通り、とても濃度の高い硫酸です。そのため、硫酸から電離するH+を受け取るH2Oが足らず、強酸になることができないのです。

 

②酸化作用

加熱した濃硫酸、つまり熱濃硫酸は強い酸化作用を持ち、塩酸や希硫酸が酸化できない銅や水銀、銀とも反応をします。イオン化傾向とともに覚えておきましょう。

 

③濃硫酸の不揮発性

濃硫酸の特徴のひとつとして、不揮発性の酸であることが挙げられます。実用例のひとつに、塩化水素の発生があります。NaClH2SO4を反応させることにより、HClが発生するという反応なのですが、HClのみを捕集したいので他の気体をできるだけ混ぜたくありません。そこで濃硫酸の不揮発性を用いれば、効率よくHClを作り、かつ集めることができるのです。

 

④乾燥剤

濃硫酸は湿気を取ることができ、酸性や中性の気体の乾燥剤にしばしば用いられます。ただし、濃硫酸自体は酸性なので、塩基性や還元性のある気体と反応してしまうので、これらの気体には用いることができないということに注意しましょう。

 

⑤脱水作用

 既に有機を勉強している人なら知っているかもしれませんが、濃硫酸には脱水作用があります。アルコールからアルケン、エーテルを作るのがその代表例です。有機分野では頻繁に使うことになるので、覚えておきましょう。

 

 

 以上のように、希硫酸と濃硫酸はその性質と用途が大きく異なります。今回は紹介しませんでしたが、生成法や反応式などとともに頭にいれておきましょう!

 

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